今回の工作は、波よけです。ドイツ語ではWellenbrecherと言います。波を砕くんですね。
ポツダム号の波よけは、このキットによれば黒だそうです。では作りましょう。
これが部材です。真っ黒い部分が半分ありますが、これが裏(表?)になります。ペーパークラフトキットは、使える紙厚さにある程度制限がありますし、裏表をずれないように印刷するには相当なハイテクが必要ですので、厚みのある部品、両面の塗装が必要な部品は二つに折って表裏を作ります。
こちらが折ったところ。木工用ボンドで貼りましたので、乾燥するまで一晩おきました。そうしないと切れが悪く、歪んでしまうこともあります。
まずは中央の部分から接着してみました。左右の補強板を甲板に設置してから、中央の横長の板を貼りました。そして最後に中央の補強板を合わせます。両端を決めておいて、それに合わせて中央の補強板を設置したということです。三枚の補強板を一度に設置してしまうと、それらが上手く一直線上に並んでいない可能性が出てきます。それを避けるためにこのようにしました。二点を通る直線は一本しかない、というのを高校の数学で教わったように記憶します。ユークリッド幾何学の公理でしたっけ? その応用です。
そして同様の手順で両サイドの横板と補強板を設置しました。黒くて迫力ありますね。
前から見るとこういう感じです。
ドイツの港を出て極東に至るまで、どの海が一番荒れますかね。冬の大西洋は荒れそうですし、地中海も冬は結構荒れると聞いています。中世は長く冬の間は航海ができなかったそうです。海開きのお祭りがあるとしたらそれはその頃の名残でしょうか。そして地中海の後は、スエズ運河を通って紅海へ。インド洋を渡って東へ東へと進みますが、インド洋の波はどうなんでしょう。それからマラッカ海峡を通って南シナ海、東シナ海。台風が近づいていれば海は荒れたでしょうね。青波が甲板を洗うということもあったのでしょう。この波よけは、甲板に上がった波が直接カーゴハッチを襲うのをうまく回避できたのでしょうか。そんなことを考えているとこの船に乗っているような気分になります。
真っ平らだった甲板にカーゴハッチ、ボラード、波よけが設置されてかなり立体的に、実感的になってきました。ここまで来ると早く手すりを設置して、そのバーの間からこれらの細かなパーツを見てみたいという欲求がわいてきます。細かい作業の励みになります。
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