まずは部材です。51のjとkは、lとiよりも若干短いようです。長いのが外側、短いのが内側かと思ったのですが、そういうわけではないようです。ただの誤差。
支柱部分を残して不要部分を捨てます。ハサミで支柱を切り出し、不要部分を台紙から撮るのにはアートナイフを使いました。今回は、その支柱が曲がらないように少し時間をかけて矯正しました。
途中、ボンドでコーティングした糸が足りなくなってしまいましたが、新たに作り次の日にすべてのバーが設置されました。これもいつもの通り。直線でないところがやや面倒ですが、なんとかなります。
切り出しはアートナイフを使いました。ただ横に引くのではなく、上から潰す感じで切りました。ハサミを使ってもきれいに切れますが、その後ちょっと歪みます。矯正もできますが、その手間を避け、出来映えを良くするために敢えてアートナイフを使ってみました。どうですかね。
そしていよいよカーブを付けます。これがきれいにできると30年代のフォルムが再現されるのではないかと期待しています。型に使ったのはパンチの柄です。実際のカーブよりも少し急な曲面を使います。
接着する前に設置箇所に合わせます。やはりちょっとサイズが合わないようですね。この辺りがプラモデルのパーツと違うところ、最後の最後まで修正が必要です。余分な部分をカットして接着します。
右舷側、出来ました。このカーブ、いいですね。美しい。
左舷側の手すりです。工法は右舷のものとすべて同じ。
そしてこれも設置。う〜ん、30年代の雰囲気が香ります。
今回は、どんどん行きますよ。ウッド部分をのせます。
まずは前回トレースしておいた型を用意。
それを厚紙に当てウッド部分を描きます。右の鉛筆で描いたところです。
そしていつものようにStabiloで着色。
ハサミとナイフで切り出して、
端の方から接着します。
すべての部分をボンドで接着します。
ボンドが乾くのを待って階段を設置する部分をハサミで切り落とします。そのときにパチンと力がかかって折角の手すりを壊してしまう可能性があるので要注意です。このように一体で作っておいて最後に不要部分を切り落としたのは、その方が連続性がでるかなと思ったから。結果はいかがでしょうか。
後方から手すりで囲まれたデッキの連なりを眺めます。満足。写真をクリックすると大きくなりますのでじっくりとご覧下さい。
さてカーブの美しいプロムナードデッキの手すりを作りましたが、模型でもこう美しいのですから実際はもっとよかったんでしょうね。1930年代というと流線型と曲線を使ったデザインが増えていきますが、それが船にも及んだということでしょう。いや、船から広まったのかもしれません。
おそらく当時の人もこの曲線の美しさに感動したんじゃないかと思います。この船にレイアウトと規模がよく似ていて、かなりの影響を受けていると思われるNYKの新田丸クラスでは手すりに曲線デザインが多用されていますね。これでもかってほどいろいろなところに使われています。新田丸級は、開戦で本来の航路への就航が実現しなかったものの、欧州航路用に作られた船です。その前の欧州航路の花形である照国丸と靖国丸に比べるとデザインに曲線が多くなっているのがよくわかります。
ちなみに新田丸クラスのプロムナードデッキの後方部(つまり今回ポツダム号でつくったでっきですが)は、もっと後ろまで伸びていてカーゴハッチをその甲板に載せています。ポツダム号と比べるとプロムナードデッキの余裕が拡大されています。船のデザインとしては新田丸の方が格好いいように感じますが、一等客用のスペースに荷役用の設備が大きく食い込んでしまったというのは、どうなんでしょうか。それとメインプロムナードデッキ(おそろく一等客専用)の拡大で、二等以下のお客のスペースが狭められてしまいました。ポツダム号は、客室は一等と二等の二クラスだけなので、二等のスペースに配慮されていたのかもしれません。
今回で手すりの製作からは少し離れます。細かな艤装品を作っていきます。
偶然にも、昨日新田丸の姉妹船「春日丸」を作りました。言われてみてよく見てみると、プロムナードデッキの件、なるほどそうですね。
返信削除1/700なので手すりはありませんが、随所に曲線が多用されていたようですね。
春日丸!、貴ブログでの公開を楽しみにしています。新田丸との違いはどれくらいあるのでしょうか。700分の1でどれくらい表現されているのですか。青島教育社のキットですよね。
削除このポツダム号と従兄弟船のシャルンホルスト号、グナイゼナウ号は、レイアウトやサイズで新田丸級に似ているところが沢山あります。きっと強い影響を受けているんでしょうね。夢は新田丸を250分の1で作って並べること。でも、いつになることやら。