鋭意製作中

8月に入りましたまだ完成していません。
今月こそ完成へ!
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2012年7月31日火曜日

NDL Potsdam (83) - 船尾デッキの手すり

今回は、船尾デッキの手すりを作ります。

部材はこちらです。左右裏表の四枚ありますが、二枚だけを使います。一部切り取るところがあるのは、繋船用のロープを通すスペースです。外から見ると、その後ろにボラードが位置します。

いつものように支柱を残して紙を切り、糸を貼ります。今回の支柱はこれまでで最高のできです。細く且つ均質です。

設置する前に、その位置に置いてみました。

成形のためナットで形を作りしばらくそのままにします。


禍々しいものが写っていますが、今回初めて投入した新兵器です。模型工作用に販売されている注射器で、中にボンドを入れ針を装着しました。
これまでは一度ボンドを紙の上に出し、クリップを加工した棒で必要な箇所に置いていましたが、外に出しているうちにボンドが固まってしまいますので、無駄になるボンドが多いのが難点でした。ボンドを効率よく必要箇所に運ぶのにこの注射器の導入を決定しました。

手すりを必要な箇所に設置しましたが、きれいに配置されましたね。


反対側も同様にして手すりを設置しました。こちらもなかなかきれいに仕上がりました。
後ろから見たところですが、換気装置やボラードが手すり越しに見えます。

会心の出来です。

2012年6月27日水曜日

NDL Potsdam (69) - カーゴハッチ

今回は甲板上の最後の大物と言ってもいい、カーゴハッチを作ります。甲板上に四箇所、白い部分、まさに「空白」が残っています。それが塞がります。

まず部材ですが、これです。

上の方にあるストライプが側面でその上に屋根型に上面が付くのですが、どれも同じ大きさのものが二つずつありますね。どういうことでしょうか。グレーのものには(A)と印がついていますが。
部材リストをみますと、bはLuckendeckel、b (A)はPlaneとなっています。ということは前者がハッチの蓋、後者が防水シートということになります。製作者の好みでどちらか一つを付けろということのようですが、どちらにしましょうか。
私は、NDLに引き渡されて運航中の姿を作りたいので、防水シートをかぶせた方ということになりますね。方針決定。

作るのはさして難しくありませんが、上板の側面などに白い部分が残らないように、Stabiloで丁寧に色を付けておきました。 一番大きい前から二番目のハッチが出来上がりました。

それを甲板に付けるとこんな感じ。平らだった甲板にパーツが付くだけで立体感がでますね。やる気が出てきました。

甲板に貼り付けるときには糊が乾くまでナットの錘で押し付けます。この用具、久しぶりの登場です。ボンドが乾くまで指で押さえておいてもいいのですが、指だと力がむらにかかりり、それによってパーツを変形させてしまうこともあるのでなるべく錘で力を加えることにしています。

前の二つが完成。

そして後ろの二つも完成です。

難しい工作ではありませんがなかなかいい感じです。ただちょっと物足りないところも。

防水シートだと言うのに、ちっとも防水っぽくない。もちろん、紙ですからね。そこで「防水感」(そんな言葉があるのか?)を出すために一工夫することにしました。このシートに光沢があったらどうでしょう。ビニールのような素材やキャンバスに薬品を塗って防水加工を施した感じになりませんか。そこで以前も使った水性のクリアラッカーの登場です。

下の写真のものは、縦方向、横方向にそれぞれ一回塗ったのですが、たしかに光沢が出ました。光の当たり方によってはよく光を反射し、防水シートっぽくなりました。なかなかいいですね。

このラッカーですが、塗るときには毛の柔らかい筆で塗り、塗り重ねるときにははじめの塗装がよく乾いてからにしないと塗りムラが出来てしまいます。前の方のハッチはちょっとそれをやってしまいました。まあ、自分では満足してますが。

はい、今日の作業はこれでお終いです。全体を写してみました。奥には今回活躍してくれたペリカン社の水性クリアラッカーも写っています。

さてこのハッチから船倉にどんなものが入れられたのでしょうね。前の二つ目のハッチは6 cmほどありますから実際には15 mの長さになりますね。これくらいだと電気機関車も入りそうですが、日本はこの頃はもう鉄道車両は輸入していませんよね。P. Kuckuk, Die Ostasienschnelldampfer Scharnhorst, Potsdam und Gneisenau des NDL.という本に輸出入品について少しだけ書かれていますが、原材料やせいぜい部品の類いが多かったようで、今日のようにドイツの機械が世界中を行き来すると言うことはなかったようなのです。しかし量はともかく自動車等のドイツ製の工業製品も運ばれていたのではないかと思っています。ちなみにこの急行汽船での輸送は特別料金が必要だったそうですから、今で言えば空輸のような感じで高価なものもあったのかもしれません。また調べてみます。

2012年6月23日土曜日

NDL Potsdam (67) - プロムナードデッキ後部の手すり(2)

プロムナードデッキ後部の手すりの続きです。今回で完成させます。今回はカーブした手すりです。

まずは部材です。51のjとkは、lとiよりも若干短いようです。長いのが外側、短いのが内側かと思ったのですが、そういうわけではないようです。ただの誤差。


支柱部分を残して不要部分を捨てます。ハサミで支柱を切り出し、不要部分を台紙から撮るのにはアートナイフを使いました。今回は、その支柱が曲がらないように少し時間をかけて矯正しました。

途中、ボンドでコーティングした糸が足りなくなってしまいましたが、新たに作り次の日にすべてのバーが設置されました。これもいつもの通り。直線でないところがやや面倒ですが、なんとかなります。

切り出しはアートナイフを使いました。ただ横に引くのではなく、上から潰す感じで切りました。ハサミを使ってもきれいに切れますが、その後ちょっと歪みます。矯正もできますが、その手間を避け、出来映えを良くするために敢えてアートナイフを使ってみました。どうですかね。

そしていよいよカーブを付けます。これがきれいにできると30年代のフォルムが再現されるのではないかと期待しています。型に使ったのはパンチの柄です。実際のカーブよりも少し急な曲面を使います。

接着する前に設置箇所に合わせます。やはりちょっとサイズが合わないようですね。この辺りがプラモデルのパーツと違うところ、最後の最後まで修正が必要です。余分な部分をカットして接着します。

右舷側、出来ました。このカーブ、いいですね。美しい。

左舷側の手すりです。工法は右舷のものとすべて同じ。

そしてこれも設置。う〜ん、30年代の雰囲気が香ります。

今回は、どんどん行きますよ。ウッド部分をのせます。
まずは前回トレースしておいた型を用意。

それを厚紙に当てウッド部分を描きます。右の鉛筆で描いたところです。

そしていつものようにStabiloで着色。

ハサミとナイフで切り出して、

端の方から接着します。

すべての部分をボンドで接着します。

ボンドが乾くのを待って階段を設置する部分をハサミで切り落とします。そのときにパチンと力がかかって折角の手すりを壊してしまう可能性があるので要注意です。このように一体で作っておいて最後に不要部分を切り落としたのは、その方が連続性がでるかなと思ったから。結果はいかがでしょうか。

後方から手すりで囲まれたデッキの連なりを眺めます。満足。写真をクリックすると大きくなりますのでじっくりとご覧下さい。

さてカーブの美しいプロムナードデッキの手すりを作りましたが、模型でもこう美しいのですから実際はもっとよかったんでしょうね。1930年代というと流線型と曲線を使ったデザインが増えていきますが、それが船にも及んだということでしょう。いや、船から広まったのかもしれません。

おそらく当時の人もこの曲線の美しさに感動したんじゃないかと思います。この船にレイアウトと規模がよく似ていて、かなりの影響を受けていると思われるNYKの新田丸クラスでは手すりに曲線デザインが多用されていますね。これでもかってほどいろいろなところに使われています。新田丸級は、開戦で本来の航路への就航が実現しなかったものの、欧州航路用に作られた船です。その前の欧州航路の花形である照国丸と靖国丸に比べるとデザインに曲線が多くなっているのがよくわかります。

ちなみに新田丸クラスのプロムナードデッキの後方部(つまり今回ポツダム号でつくったでっきですが)は、もっと後ろまで伸びていてカーゴハッチをその甲板に載せています。ポツダム号と比べるとプロムナードデッキの余裕が拡大されています。船のデザインとしては新田丸の方が格好いいように感じますが、一等客用のスペースに荷役用の設備が大きく食い込んでしまったというのは、どうなんでしょうか。それとメインプロムナードデッキ(おそろく一等客専用)の拡大で、二等以下のお客のスペースが狭められてしまいました。ポツダム号は、客室は一等と二等の二クラスだけなので、二等のスペースに配慮されていたのかもしれません。

今回で手すりの製作からは少し離れます。細かな艤装品を作っていきます。

2012年6月14日木曜日

NDL Potsdam (64) - ラインの意味は?

前回は、折り目の線にこだわりましたが、今回もラインが問題になります。さてどんなふうに?

今日製作する部品は、前回の空気ダクトの隣に開いていた穴に取り付けるもの。部材リストにはLüftermantelとありますので、ベンチレーターカバーということになりますね。

部材番号は98です。


まずは切り出し、のりしろになる部分を描きます。


はじめはトップに付く部分を切り出して丸めていきます。丸めるにはやはり円柱状のものを使うのがいいのですが、私はそばにあったボールペンの芯を使いました。こんなもので十分です。

次は円柱状の部分。のりしろはいつものように半分の厚さにしますが、そののりしろの被接着部分も薄くしておきます。使うのはこんなナイフ。かんなで削るようにして薄くします。削り滓が見えますか。


そうして糊付けして円柱状にできました。


トップの部品の蓋を構成する部材はパンチで切り出します。今日はロータリーパンチを使いました。直径は3.5 mmくらいでしょうか。


一つ分の部材がそろいました。

まずトップを組み立てます。のりしろは作りませんが紙のエッジにボンドを付ければ十分です。

それに円柱状の部分を付けて出来上がり。と、思ったらこの黒いラインが気になってきました。私は前回の空気ダクトと同様に空気の取り入れ、あるいは排出のためのスリットだと思って上に付けたのですが、どうもそうではなかったようです。本体の穴に差込むときの差込む目安として描かれていたようです。ということは失敗・・。


ボンドが乾いた後ナイフで切りなして修正しました。ついでにちょっと大き過ぎたトップの蓋はバリをとるような要領でハサミで小さくしました。直径は3.5 mmではなく3.0 mmで十分だったようです。


このあと散歩に出かけ、ボンドが完全に乾いた頃に本体に設置しました。ボワラ!


この部分、エアー関係の部品が多いようですね。大分密集してきました。この部分の工作をもう少し進めます。

2012年6月13日水曜日

NDL Potsdam (63) - 山あり谷折り

今日の作業は、プロムナード後方の部品です。

ここに付く代物です。55oと書いてある場所に設置します。


部材55oとpを使って組み立てます。まずoで四角柱をつくり、その上にpをかぶせます。pは、紙を二つ折りにして厚みを出します。


折る場所は、一点鎖線で示されています。この線は山折の線なのですが、ドイツ語の組立説明書には次のように書かれています。

Strichpunktierte Linien sind Knicklinien. Diese Linien werden auf der bedruckten Seite vor dem Ausschneiden geritzt und nach unten geknickt. 

直訳しますと「線・点が描かれたラインは、折り目の線です。これらの線は、切り出す前に印刷された側に割り目を入れ、下方に折ります」となります。日本語ですと山折と言えば済むことですが、ドイツ語にはそういう便利な表現はないのかもしれません。

さてこのラインには上から割り目を入れろと書いてありますが、組立説明書をもう少し読むと針やカッターで入れろと書いてあります。上にかぶせる部分を二つ折りにするにはその指示通りにやってみます。
ここは切り離してしまってから二つにくっつけても何も問題はないのですが、一応指示通りに。

こんなふうに出来ました。割り目をつけると紙がその部分できれいに折れます。


次は四角柱の部分です。この部分にも表面に山折線がありますので同様にやるはずなのですが、ここはベルリン造船所のオリジナル工法?でやってみます。

まずは、上からナイフで折り線の端に印をつけて裏からでもその位置が分かるようにし、そのマークを線で結びます。そしてその線の部分をナイフで切り取り、裏側に三角の溝を掘ります。写真をクリックして拡大するとどんな作業をしたか分かると思います。


のりしろの部分だけは、表から割り目をつけ、のりしろの面を半分だけ剥いて薄くします。


裏に作った溝を折り目として筒を作ります。裏に溝が出来ているお陰で、下の写真のようにきれいに折れます。


筒ができたらその上に上蓋をつけるのですが、どうも部品55pは、筒の大きさよりも少しだけ大きいようです。さてどうしましょうか。そのまま付けるか、それとも修正してぴったりの大きさにしてから載せるか・・。
わからなくなったら調査が必要です。はたしてこの部品は何を表現したものなのか。このポツダム号のキットには詳細な部材リストが付いているのですが、それを読むと筒状になった55oはLuftschächteで55pはAbdeckungenだそうです。つまりoが空気ダクト、pがカバーです。これで分かりました。pはこのベンチレーターの傘なんですね。ということはダクトより大きくても問題ない、いや少し大きめに作ってあって上からの水などが入り込むのを防いでいるんですね。これで問題が解決しました。



ベンチレーターの出来上がりです。


今日は、ラインにこだわって作業していますが、このライン、部品が出来た後はとても邪魔な存在です。船の部品の折り目にこんな一点鎖線が描かれているなんておかしいですよね。ですから消すことにします。方法はホワイトを上から塗るだけなのですが、いろいろと試して私はホワイトのボールペンに帰着しました。使っているのはPentelのジェルインクを使ったボールペン。太さは1 mmです。これが最適です。他には油性のホワイトインクやプラモデル用のラッカー塗料、水性ポスターカラーも試しましたが、このボールペンが一番手軽で仕上がりもきれいです。


線を消すとこんな感じです。


そして垂直に注意して所定の位置に設置します。

どうでしょうか。今日の作業はこれでお終いです。

こんな小さな部品一つでも、ドラマがありますね。